畳のメンテナンスのひとつが畳上げです。
昔は、年に一度は畳を外して天日干しをしていたそうです。
この記事では、畳のダニやカビの防止に自分でお掃除することを前提にして、畳を外すための「畳の上げ方」をご紹介します。
畳屋さんのような道具がなくても、家にあるマイナスドライバーで畳上げをする方法も紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
畳上げとは?
畳上げとは、畳を長持ちさせて清潔に保つための日本の伝統的なお手入れ方法です。
畳を外して、庭やベランダで直射日光に当てて天日干しすることを指しています。
この習慣の主な目的は、畳の内部に溜まった湿気を放出させることにあります。湿気がこもるとよくありませんのでね。
畳上げを行うことで、畳はより長持ちし、常に清潔で心地よい環境を維持することができます。天日といういう自然の恵みを利用したこの伝統的な畳のケア方法は、今日でも受け継がれています。
畳上げに必要な道具
和室に敷き詰められている畳を外すには、道具が必要になります。
ここでは、畳上げに必要な、畳をめくりは鈴ための道具について説明します。
畳屋さんの道具「手カギ」
畳を上げる時に、畳屋さんは、畳を上げる時には「手カギ」という道具を使います。
この道具は、畳の端に差し込み、畳同士を引き離したり、畳の位置を調整するために使用されます。
手カギは、一般的に、金属製のフックと木製やプラスチック製のハンドルで構成されいます。畳の縁や穴にフックを差し込んで引っ掛けることで、容易に畳を持ち上げることができます。
家にあるもので代用するならマイナスドライバーがおすすめ
畳屋さんのような手カギがなくても、家にあるもので代用することができます。
代用できるものの一つがマイナスドライバーです。
マイナスドライバーを使った畳上げの手順
まず、汚れてもいい服に着替えてマスクを着用してください。
畳の隙間には、ほこりが溜まっていますから、吸い込まないように注意しましょう。窓は開けておいてくださいね。
畳上げのステップ
- 畳の両端の布の部分、畳縁(たたみべり)が接している隙間に、マイナスドライバーを差し込みます。マイナスドライバーは、畳の重さに耐えられるように太めがいいです。
- ドライバーを差し込んだら、てこの原理を使って下から持ち上げます。
てこの「支点」に当たるところにタオルなどを敷いておくといいですよ。 - 畳が持ち上がってきて指が入るようになったら、両手を使って畳を持ち上げます。
ひとつ畳が上がれば、あとは簡単ですね
畳上げは女性一人でもできる?
畳には2種類あって、ひとつは、昔ながらの藁の畳床の畳です。
藁が畳床になっている畳は、女性がドライバーでもちあげるには重すぎるかもしれません。
もうひとつは、近年になって登場した藁材を使用していない畳です。
この畳は比較的軽いので女性でも持ち上げられると思います。
マイナスドライバーなら家にあると思うので、ちょっと試して確かめるのがいいですね
畳を上げた後にすること
畳を上げたら、畳を天日干し(もしくは窓を開けて換気)するのはもちろんですが、床板の掃除も行いましょう。意外と埃が溜まっていて驚くかもしれません。
湿気でカビが生えてしまっていることもあるので、その場合はカビ取りをして、しっかり乾燥させましょう。
天日干しが終わったら畳を元の位置に戻します。
実は、畳の裏には畳の位置がわかるようにメモのようなものが記されています。畳を上げながら、どの畳がどの位置かを確認しておくと戻すときに簡単にできますよ。
畳の裏に記載がない場合には、自分でわかるようにしおくと後が楽ですよ。
畳の敷き方には、日本古来からのルールのようなものがあります。
縁起を考えた畳の敷き方に関心がある方は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
この記事のまとめ
この記事では、畳の上げ方について説明しました。
畳上げには、畳屋さんの道具である手カギが必要ですが、ない場合でも家にあるマイナスドライバーで代用することができます。
昔ながらの畳のメンテナンス方法が畳上げ。機会があれば、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?