畳の素材の「い草」は、日本の伝統的な床敷き素材として知られています。
その特徴的な香りと心地よさで、多くの人々に愛されてきました。また、い草は環境への配慮にも優れているサステナブルな素材でもあります。
この記事では、空間に和の温かみもたらす畳の「い草」の魅力や利点についてご紹介します。
畳に使われる「い草」はどんな植物か
い草とは、主に日本で栽培されるイネ科の多年草です。
主に水田や湿地帯で育つため、湿気や水分に強い特徴を持っています。また、い草は茎に多くの繊維を含んでおり、繊維間には空気が含まれているため、フローリングなどの木の素材と比較して弾力性があり、肌触りも良いです。
畳の部屋は、独特の心地よさがありますよね
それから、い草は吸湿性に優れているため、湿度が高くなった場合にも湿気を吸収し、乾燥させる効果があります。そのため、湿度調整や除湿効果が期待でき、快適な室内環境づくりに役立つ素材としても注目されています。
い草はどこで栽培されている?
畳のい草は、主に九州や中国地方で栽培されていて、夏に収穫されます。
長さが約1メートルほどの細い茎で、緑色から黄色に変化するときに刈り取られます。刈り取った後は、乾燥させてから編み込んで畳表として使用されます。
畳のい草の魅力
それでは、畳に使われる「い草」の魅力について具体的にご紹介していきます。
い草の香り
畳のい草は、特徴的な香りを持っていますよね。
この香りは、い草に含まれるフィトンチッドという成分によるもので、空気を浄化するような作業があると言われています。
また、い草の香りは、人をリラックスさせたり、ストレスを開放するのに良いともいわれています。実際、畳の部屋に入るとホッとしますよね。
和の温かみを空間にもたらす
畳のい草は、和の温かみを空間にもたらします。
い草の天然の色は、自然の緑や土の色に近く落ち着いた雰囲気を作り出します。また、い草の編み目は、手作りの風合いを感じさせ心を和ませます。
和の空間に関しては、以下の記事にまとめているのでよかったら読んでみてください。
和室の活用法や、洋式の生活に和の要素を取り入れる参考になればと思います。
素足に優しい
フローリングを素足で歩くのに抵抗がある人も、畳の部屋は素足で歩けるのではないでしょうか?
い草の畳は、適度な弾力があるので足裏に心地よい快適な床材です。温度調節機能もあり、夏は涼しく、冬は暖かく感じられます。
畳のい草は、日本の伝統的な建築や家具とも相性が良く、和の美しさを引き立てます。
環境への配慮に優れた自然素材
畳のい草は、環境への配慮に優れた自然素材です。い草は、化学肥料や農薬をほとんど使わずに育てられるため、環境にやさしいです。
また、い草は、二酸化炭素を吸収して酸素を放出するため、地球温暖化の防止にも貢献します。さらに、い草は、再生可能な資源であり、廃棄するときも自然に分解されるため、捨て方によっては資源の節約やゴミの削減にも役立ちます。
高い吸湿性と通気性で湿度調整に役立つ
い草は、高い吸湿性と通気性を発揮し、湿度調整に役立ちます。水分を吸収して放出する能力が高く、空気中の湿度を適度に保ちます。
畳に使われるい草は、快適な室内環境を作り出すのに役立ちます。
この記事のまとめ
畳のい草とは、心地よさと環境への配慮を兼ね備えた日本の伝統的、サステナブルな自然素材です。畳のい草は、和の温かみを空間にもたらし、心地よい感触と香りでリラックス効果があります。また、高い吸湿性と通気性で湿度調整に役立ちます。
畳のい草は、日本の文化と自然の恵みを感じられる素材といえるのではないでしょうか?